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zoom RSS 東日本大震災から学ぶこと 〜石巻医療圏における東日本大震災への対応 〜

<<   作成日時 : 2013/09/09 20:32   >>

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(宮城県災害医療コーディネーター、石巻圏合同救護チーム統括、東北大学病院 石井正氏の講演から)
  
 石井先生が2012年まで勤務されていた石巻赤十字病院は、石巻医療圏で唯一の災害拠点病院に指定されている。宮城県沖地震が石巻を直撃することが高確率になった中、2007年、院内災害マニュアルを各部門の担当者の「実名を入れる」など、より具体的なものに改訂し、その新マニュアルに基づいて2008年1月机上訓練を、7月には実働訓練を行った。また、2010年6月には、宮城県および石巻市との協働でで「宮城県防災関係ヘリ連携訓練」を行い、大規模災害時のヘリコプター受け入れや送り出しのシミュレーションを行った。この訓練を行っていたことにより、震災時にスムーズにヘリコプターを操縦することができたそうだ。震災の9ヶ月前のことである。
 また、大災害時には行政のみならず、消防・保健所・警察・自衛隊・医師会・近隣病院などの関係機関との協働が不可欠であるため、2010年1月、これらの関係各期間の実務担当者を集めた石巻地域災害医療実務担当者会議ネットワーク協議会を立ち上げ、「顔の見える関係」を築いた。そして、同年9月、NTTドコモショップ石巻店、積水ハウス、四粋会(石巻市内の飲食店の寄り合い)と災害時の応援協定を結んだ。こうした活動は、石井先生の友人関係の延長上で行われたことであるそうだ。この活動を通じ、石井先生が「宮城県災害医療コーディネーター」を委嘱されたのは、なんと、2011年2月のことであった。

 この直後、2011年3月11日、東日本大震災が発生した。このときの実際の病院内の様子はビデオで記録されている。講演中、この映像が流された。医師、看護師、医療事務の方々に至るまで、全ての人が沈着冷静。マニュアルどおり、すぐに病院内の受付に「トリアージ」の場が淡々と設置されていった。まるで、訓練のようだった。日ごろからの訓練に加え、如何に各人が頭の中でシミュレーションしていたかが、映像から伝わって来た。
 それでもマニュアルでは想定されていないことが次々と起こっていく。そのような中においても、「ではどうするか」を、石井先生は信念を持って指示し、そしてその判断の全てが正解に結びついていったことがとても驚きだった。その救援活動については、「石巻赤十字病院の100日」(小学館)、「石巻災害医療の全記録」(講談社)に詳細が記されている。

 各地から支援にやってくる医師の中には、どこかの大学教授で最初は何となく偉そうにしている人もあったようだが、そのような人であっても、「災害現場に降り立っては、『医者魂』を発揮して、どんなことをしても助けようという闘志が湧くものだということを目の当たりにした」という話が印象的だった。また、「一人では何もできない。日ごろから親しくしていた友達との繋がりが私を助けてくれた」とも。「友達のいない人は、いい仕事はできない。」という言葉が石井先生の人となりをよく現している。




石巻赤十字病院の100日間
小学館
由井 りょう子


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
1ヶ月前に委嘱されたのはすごいですね。
宮城県は大地震に備えて,耐震工事をかなり進めていました。内陸部の建物がそれほど被害が出なかったのはこの工事のおかげです。心配なのは他県の状態です。日本全国耐震工事は進んでいるのでしょうか。
リアルET
2013/09/13 00:43
私の方の小中学校では、結構前から順次耐震工事をしてきました。311の際に私のいた学校も、その前年に耐震工事を終えていました。個人のお家も、阪神大震災以来、耐震・免震構造が標準になっているのではないでしょうか。
震災は、それが起きる時間帯によって、被害の内容も大きく左右されますね。阪神大震災は、早朝起きたため、家屋の倒壊による被害が多かったそうです。もし、子供たちが学校にいる時間帯だったら・・助かった命も多かったかもしれませんね。
Blue Wind
2013/09/13 23:30

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